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ママの新婚旅行の一のレビュー・感想・評価

ママの新婚旅行(1954年製作の映画)
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鐘が鳴って始まる、まともだったときの新東宝。ちょうどいいホームドラマで安心~。山田五十鈴&山村聰家族の元に転がり込んでくる迷惑失業おじさん藤原釜足の部外者としての佇まいが終始一貫イイ。雄のヒヨコを近所に売り歩いてクレーム入れられたり、夫婦の長男には「おじさんは家族じゃない」と怒鳴られるし、ラストで病床の山村が家族を呼び集めて話すシーンでは身を弁えてひっそりフレームアウト。健気~。家庭教師に雇われた家の娘とくっついちゃう長男の身分違いの恋の話も当然好きなヤツ。最後電車に乗って去っていくベルさんはほぼ『四季の愛欲』と同じシチュエーションだが、それとはうってかわって子供らがカンパした金で20年越しの新婚旅行へ旅立つほっこりエンディング。りんご2個とかしっかり書いてある集金明細がカワイイ~。あとは山村聰の釣り竿捌き◎。
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