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ドロステのはてで僕らのnamのレビュー・感想・評価

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)
4.3
「緻密な脚本による2分後が見えるテレビが巻き起こすドタバタコメディ!」

TOHO池袋のオープニング作品のラインナップにあり鑑賞。
舞台を中心に活動する劇団ヨーロッパ企画の初の長編映像企画。

映画では「サマータイムマシンブルース」や「曲がれスプーン」などSFや不思議な世界観を入れ込んだコメディが特徴で、脚本の上田誠さんは他にも「前田建設ファンタジー営業部」「ペンギンハイウェイ」なども手掛けています!

本作ではそんなヨーロッパ企画の演者さん達が1つのカフェとその上のアパートに現れた「2分後の未来が見えるテレビ」「2分前の過去が見えるテレビ」の2つが現れる事で巻き起こるSFドタバタ劇です!

詳しい説明は作品を観て頂かない理解ができないと思いますがストーリーの構造的な面白さは「カメラを止めるな」や時系列が入り乱れるストーリー展開は「メメント」のよう快感が味わえます!

時系列や時間を意識させるため基本的にはワンカット風の長回しの演出で作られていますので、キャラクター達と一緒にその巻き起こる出来事の臨場感を感じつつ驚けます。上映時間も70分にギュッと凝縮されてるので濃密な時間が味わえます。

またどんどん複雑に入り乱れる脚本を時系列を整理しながら撮影するもかなり大変だったんではないかと思います。
鑑賞者には限定のメイキングムービーのURLが教えられますが、裏側を覗くとやはり大変なのが分かります。わずか7日間の撮影期間というのも驚きです。

低予算ながらも企画が良ければ、映画は面白くなるんだと分かります。

チケットは取れずなかなか舞台は観に行けないので今後もヨーロッパ企画さんの映像作品は続いて欲しいのでぜひとも口コミで拡大していって欲しいです!
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