シネラー

映像研には手を出すな!のシネラーのレビュー・感想・評価

映像研には手を出すな!(2020年製作の映画)
3.5
原作、アニメ、ドラマは全くの未鑑賞
であり、単純にテレビでの宣伝で
興味を惹かれて完全初見での鑑賞。
アイドル主演の実写映画とあって
警戒したが普通に楽しめた。

原作にある「ロボVS怪獣」
を題材にしながらも
部活動の統合と廃部といった
要素を組み込んだ内容となっており、
映像研とロボ研がロボットについて
討論し合う場面は、
オタク的なフィクションと
現実的な主張の言い合いで面白かった。
その本作に登場するロボットの
タロースだが、
無駄にCGのクオリティが高い事に
思わず笑みが溢れた。
(デザイン的に
バンブルビーを連想した。)
そして、
本作で最も素晴らしいと思ったのは、
想像力を掻き立てられる音響の場面だ。
効果音だけにも関わらず、
ロボットの発進を聴いていて想像させる
一連の場面は良い手法だった。

しかし、冒頭における
ドラマ版のダイジェストは
下手な時系列並び替えや
尺の長さもあって複雑に感じられた。
又、登場人物が唐突に葛藤して
製作に問題が生じる等、
全体的に人物描写が希薄に思った。
そして、浜辺美波の『ドラえもん』
パロディ部分は確実に不要だ。

映像作品のメイキングや製作に
興味があり、かつオタク的な趣味が
ある人は面白く感じやすい作品
だと思った。
原作かアニメ版にも触れてみたい
と思える娯楽作品だった。
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