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ようこそ映画音響の世界へのtamagoのレビュー・感想・評価

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)
4.0
映画における音響技術について、その発明当初からの発展の歴史を丁寧に描き出した映画ファン必見のドキュメンタリー。
効果音へのこだわり方の描写も目から鱗の連続で見応え満点ですが、モノラルからステレオ、サラウンドへと発展していく過程は観ていてワクワクしてきます。

映画は大画面で観ることに価値があると思われがちですが、一方で音の効果が無ければ単なる動く写真であり、映像と音響が一体になって初めて映画になるんだと改めて実感させてくれました。

色んな名作のシーンが出てくるだけでも楽しめましたが、その1シーンのために膨大な時間と努力と知恵がつぎ込まれていることを知って、映画製作に関わる人達へエールを送りたくなりました。

一番印象に残ったのは、『地獄の黙示録』のエピソードで、中学生になりたてくらいの時に父親に連れられて鑑賞(当時はレイティングシステム無かった?)し、“ワルキューレの騎行”にのって戦闘ヘリが爆撃するシーンのど迫力に度肝を抜かれたことを鮮明に思い出しました。
それがこの映画で初めて開発されたサラウンド効果によるところが大きかったというのに今更ながら気付けて良かったです。

最後に映画音楽のエピソードもありますが、かなりあっさりしてましたので、この映画を観て映画音楽に興味を持たれた方は是非、『すばらしき映画音楽たち』も鑑賞されることをおすすめします!
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