音響の歴史の振り返りが中心。エジソンからサイレント映画、トーキー。ハリウッドのスタジオシステムが音を軽視してきた一方、いかに音の職人が作品ごとに歴史を切り開いてきたか。「地獄の黙示録」の先進性が際立っていた。
終盤は「声」「効果音」など、現代の音作りが分野別に紹介される。トップガンのエンジン音の話がアホくさくて面白かった。
実際に大きく貢献しているから仕方ないのだろうが、コッポラ→ルーカス→スピルバーグの流れがメインで、「ハリウッドの音響の歴史」という印象だった。
停滞していた50年代のハリウッドの音響に対し、ベルイマンや黒澤作品にほんの少し触れたくらい。もっと踏み込んだ話を期待していたが…。機材の進化や「声」が観客に与える効果など、時間をかけて聴きたかった。気合入れて朝一の回で観たが、講義ビデオみたいだなぁとボーッとしてきて一瞬寝たので、点を付けるのは控えます…。