takanoひねもすのたり

BRUTALのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

BRUTAL(2018年製作の映画)
3.4
3章からなるボーイミーツガールの話。
但しバイオレンスとスプラッター要素100%の劇薬及び鬼畜仕様の物語。

【男】「お前、俺が何をしてるか分かるか?」

主人公は巨漢の男、部屋には拉致られて口にガムテ、両手は縛られ怯えている女の子達。
悲鳴をあげれば煩いと顔面グーでボコられ、腹パンされ、ゲロをし、更に殴られ、蹴られ、逃げようとすれば首切られ、色仕掛けをしようもんなら、股間をナイフで刺され、口は閉じろと釘を打ち込まれ。

死体をバラしてトイレに流すのに圧力鍋を使うんですが……しばらくはモツ煮は作れない……(特に煮汁に洗剤回し入れるシーン)
(あれ実際にモツ煮の後始末でああしてる🤤)

【女】「大丈夫、ねぇ、そうでしょう?」

主人公は細身の雰囲気ある美女。
ナンパしてきた野郎は悉く制裁、ナイフで男を切り裂きまくる。
勿論股間は念入りに。
そして財布から札を抜き出すのは忘れない。

ナンパ野郎がラップをかます。
「したいな、体育の実験♪」→即制裁

バーで声を掛けてきた男。
「海が赤かったらどうなんだろうって」
(新劇場版エヴァを観やがれ)
と思ったかどうかは知りませんが、すったもんだあり手負いもしたが何とか制裁。
殺し終えた女が血塗れの手で煙草を吸う。

【男と女】
「あなたはきっと大丈夫、ね、そうでしょう」

男殺人鬼と女殺人鬼の運命的な巡り合い。
男の家に足を踏み入れた瞬間から戦闘モード。
お互いに殺るか殺られるかの乱闘が、ある場面で一転します。

そこから始まる血みどろの2人の交歓。
ナイフと刺す行為は、2人とっては性行為の替わりでありつつも接触できる粘膜は唇のみという寸止め的な切なさ。

2人の背景は語られませんが、一目瞭然でその文脈を伝える絵力。
結末の昇華まで清々しいほど血塗れでした。

「地獄」「✕地獄」で時系列の前後。
男の衣装が黒、女が白、
相手の掌に何か(釘orナイフ)を指す行為、
林檎、腹部の刺し傷、などは意図的な隠喩?(分からんけれども)

章を通じてバカップルが登場し「男の役割、女の気持ち、運命」的なアホ会話をするのですが。
ある場面でコカコーラのキャップを被ってるんですね…めちゃ気になる、それ空缶で作ったのかい…?

これ確かに海外のレーベルでリリースして正解だったと思います。
日本では一番語りたい部分にがっつりボカシが入るだろうことは想像出来る上に、ぼかしがあると物語が機能しない。

また昨今の表現規制派の過敏過ぎるムーブからいっても下手に日本で出すより海外のほうがリスクが少なく面倒も少くかつコアなファンもつきやすい?のかもなあ…。

とりあえず鬼畜系スプラッターに耐性のあるかたでしたら観て損はないかと。
でも責任は持ちませんが 笑