アメリカの首都ワシントンDCの一角を牛耳るギャング集団。退役軍人のダニエルは親交のある近所の少年達を守るためギャング集団と対峙する事となる。ブルガリア・アメリカ合作のアクション映画。
主人公は声帯に障害を負っている設定なので一切喋らない。
当然、主人公を演じるヴァンダムさんも喋らない。演技で魅せる新境地だとは思いますが、やはりあの独特の声が聞けないと物足りない。
華麗なアクションも封印なので、ヴァンダムアクションを期待すると残念な事に…。
首都という事で勝手に治安が良いようなイメージがあったワシントンDCですが、ちょっと離れればギャングが幅を効かせているというのは驚きでした。泥臭い等身大の男描いていて、主人公は強いんだか弱いんだか…。
声が出せない設定も活きているとは言えず中途半端でした。
弟が大事なのは分かるけど普通に取引に行って、そのあとに誤魔化して逃げる事も出来た筈だし…。ギャングのボスは悪党として中途半端で全体的に話の筋がグダグダ…。美談みたいになっていたけど、あの兄弟にも問題ありありでどうも納得がいかないような…。あの性格じゃ上手く行く筈がないんだが…。
話の持って行き方としてはかなり強引ですけど、終盤の修羅場は緊張感があってなかなか見応えがありました。
ジャンルはアクションになっていましたが、どちらかというと犯罪ドラマという方が合っているような気がします。
ヴァンダムさんのアクションを期待せず、ヴァンダムさんの哀愁に満ちた表情と演技を観たいのであればそれなりに楽しめると思います。
アクションを期待した私は物足りなさの残る作品となりました…。
まとめの一言
「顔にまでタトゥーしなくても」