ゆき

この世界に残されてのゆきのレビュー・感想・評価

この世界に残されて(2019年製作の映画)
3.8
恋か否か

深い心の傷を癒すのは時間であり、人だと痛感する。
もっと大げさなドラマになってもおかしくないが、気持ちの棘を一つずつ丁寧に取っていくような展開。
ホロコーストにより残された者同士、欲していたピースがハマった瞬間から日常に光が灯っていく。
社会の不条理と純な笑顔の不釣り合いさ。ちょっとした進歩に胸がざわめく。
慎ましく淑やかに男女と人の繋がりを描いた一作でした。

×××
終戦後、ホロコーストを生き延び家族を喪った16歳の少女。叔母に連れられた病院で寡黙な医師と出会う。目を合わせ言葉をかわすうちに、互いの心に同じ欠落があると感じた少女は医師をは父のように慕うようになった。しかし世間は二人の関係に誤解を抱いてしまう。
ゆき

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