ねずねこ

すばらしき世界のねずねこのネタバレレビュー・内容・結末

すばらしき世界(2021年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

タイトルは皮肉なのかなと思った作品。
観る人によってタイトルをどう解釈するのか分かれそう。

1人の不器用な男の伝記的作品。
すごく面白かったし、泣けたし、良かったんだけど、微妙にハテナなところもあり。
全体的には、今の社会の問題点をあぶり出していてとても良作なのですが。

・最初からもっと早くハローワークなり資格の要らない仕事を勧められなかったのか?
→最初はみんな放置気味だったけど、段々心開いたってこと?

・小説家がなぜあんなに三上に対して思い入れを持ったのだろう
→急な気がして。2人の絆が見えにくいというか。急に背中流すところで、あれ?こんなに思い入れ持つほどの出来事あったか?と思ってしまった。

真っ直ぐすぎる人には生きづらい世の中だ。
日本は特に言いたいこと言いまくると倦厭されてしまうから余計に。
1度落ちたら、どこまでも落ちるしか無い世の中、、世知辛い、つらい。
自己責任が当たり前の世の中。
明日は我が身かもしれないが、お偉い方は何だかんだで生きていけちゃうから、世の中変わらないんだろうなあ〜。

伝記的作品だから、ストーリーを追うと言うより、男の人生を追うという感じ。
前述の小説家の青年の立ち位置が少し中途半端な印象があるのは残念。
もっと最初から彼視点で描いても良かったのでは?と思ったりした。
ちょっと詰め込みすぎ感。

あとラストシーンは、洗濯物取り込めないところで終わっても良かったな〜とも。
観客の想像力を信じて欲しかった〜って思っちゃった。

色々言ってますが、かなりの良作でした。
邦画あるあるだけど、すこーし色々描きすぎて焦点絞りきれず、スマートさに欠けたのは残念ではある。
難しいんだろうけどね、分かりやすくしないと文句言われちゃうのかもだし。

脚本 0.7
音楽 0.7
俳優 0.9
演出 0.8
好み 0.8
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