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花束みたいな恋をしたのyuuukaのネタバレレビュー・内容・結末

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

今まで見た恋愛映画の中で一番リアルだった。そこら辺にいるカップルを覗き見した気分。付き合うまでの過程から付き合って同棲してすぐの頃の描写はとにかくキュンキュンした。たまたま出会っただけの2人には共通点が多くて、お互いがもっと相手を知りたいと求めている空気感やどうやって距離を縮めようか考えてるところ、小説が好きな2人が紡ぎ出す言葉、全てに心動かされた。こんな恋愛がしたいって思った。
"何かが始まる予感がして、心臓が鳴ったけど、ドライヤーの音がかき消してくれた。"
全女子が1回は憧れたことがあるであろう、好きな人に髪を乾かしてもらうこと。そんな幸せな時間に動く心を詠んだ絹ちゃんの言葉がとにかく好き。
時日が過ぎ、大学卒業してお互い就職したところから本格的に二人の間に距離を感じた。自由な大学生活中は会いたい時に会えたのに、就職してからは生活リズムが合わない、お互い違う環境で刺激を受けてくるために価値観がズレてくる、仕事外の限られた自由時間の使い方が変わってくる、リアルだなぁ、と思った。出会い初めは白い靴が一緒だったのが、黒い靴に変わった描写にはドキッとさせられた。
カップルで見に来ている人が多かったが、どんな気持ちで見に来たのだろうか。彼女が、あるいは彼氏が泣いているのはどんな心情で泣いているのか、気になってしょうがなかった。きっと素敵な元彼の存在があったらこの映画を身終わったあと、辛くてしょうがないだろうなと思った。
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