Mariko

花束みたいな恋をしたのMarikoのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
1.5
何一つ心の琴線に触れなかった。
すべてが(すべての描き方が)ちぐはぐというか中途半端であるがゆえに、結構ディープな嗜好の二人が出会いそのシンクロニシティに感動するというプロセスがものすごく薄っぺらに見えてしまった。
いや、断片としては共感する(したい)ディテールはそこここにある、のよ。けどその全てが「キーワードとしてこういうの出しておけばOK」っていう作り手の顔が見えるだけで、主人公ふたりの血の通った生き方として見えてこないんだよなあ。それを小学生の絵日記みたいなノリのモノローグで全部語られてもねえ。
サブカル系はもちろんのこと、それ以外でも、たとえばネコ出しておけばみんな好きでしょ、的な。何の役にも立ってないよネコ。「ネコに名前をつけるのは最も尊い行為のひとつである」それはその通りだけど、そう思わせる描写は何ひとつなかったじゃない...。

せっかくの菅田有村がもったいない。もうちょっと描きようがあったんじゃないかしらねえ。

ところで、オダギリジョーがただのぺらっぺら軽薄男を演じている「世間では結構評価の高い」映画で良いと思ったものが今のところほぼないと言って良いのは何故なのか。
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