梅ミンツ

花束みたいな恋をしたの梅ミンツのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
3.8
なんか、タイトルだけ聞くと、ああこれ泣けるやつ、たぶんどっちか病気になって亡くなるんだ、純愛ラブストーリーなんだ…って思うじゃないですか。
でもふつうの、ふつうに生きてるカップルの話でした。特別なことは何もない、ふつうのカップルの話。
男女が出会って、恋をして、付き合って…というそれを私たち観客は見るのだ。

坂元裕二脚本って感じの中身。
私この人の描く、いやいやあり得ない。こんな喋り方しないし、こんな偶然ないし、こんな人実際いないから。っていう、小説読んでる気持ちになる作品が好きなんですよね。
ふつうにこんな言い回しする男女いるのかなあ。私は小説の上でしか見たことない。

始まりから終わりまで、淡々としてて、きゅんが止まらない!!とかそんなことはない。
恋が始まる瞬間にはきゅん!!ってしましたが、台詞回しとは真逆に内容はリアル。
あるある…
わかる。わかるよ、麦くんの気持ちも絹ちゃんの気持ちもわかるよ、という感じ。

知ってる映画や音楽や漫画が出てくると、ああ好みが一緒!って思って嬉しくなっちゃったので、あれだけ共通した趣味を持ってる2人ならそりゃ運命感じたでしょうね。

とりあえず有村架純ちゃんがひたすらに可愛いんだ。そしてうまい。菅田将暉くんもうまいから、芝居くさくならなくてとても良かった。
あとオダギリジョーの胡散臭さと大人の色気と得体の知れない社長感が強い。短い出演時間なのに全部持っていくなあ。

面白いか面白くないかと言われれば別に面白くはないけど、この雰囲気が好きな人にはめちゃくちゃ刺さると思う。
私がもう少し若かったら、ものすごくハマっただろうなあ。
梅ミンツ

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