アイデアとしては素晴らしい。
よく言われているように、「カメラを止めるな」に似ていて、前半、パラノーマル的な不思議なホラー、後半、伏線回収のサスペンスと、ガラッと違う展開になる。
しかし、似ていても非なのは、「カメラを止めるな」は後半に伏線回収だけでなく、爽快感や笑いを含んだエンタメに仕上がっているのだが、この作品は、事件が事件だけに嫌な展開になり、物語もしりすぼみになるので、全く別物だと言える。
特に息子以外の登場人物が、すべてクズ人間なので、共感できない人物ばかりで、途中殺されたり、追い詰められても、なんの感情もわかないところだ。
しかも、肝心要の「フロッキング」が、神経を逆撫でする行為なので、最後まで共感できなかった。
だれが主役なのかもわからないが、一応ヘレン・ハントがトップにクレジットされているが、後半ほとんど存在感無いし、見た目も母親よりも祖母に見えるのはいかがなものか?
前半ステディカムを多用して、森の奥などスピーディーなアングルや、俯瞰のよる鮮やかなショットなどが,いきなり後半導入部に、手持ちカメラのブレた映像でメリハリつけるなど、なかなか素晴らしい演出であった。ので、この後、楽しみな監督ではある。
ので、期待値も含めてもこんな点です。