やっぱりマイク・ミルズの映画は肌に合うようです。ホアキンが演じる伯父さんのキャラクターにとても共感しました。
ワケあって甥っ子を暫く面倒見ることになった中年男性の何の変哲もない日常がモノクロの美しく心地良い映像で描かれます。
ホアキンの子供は好きなんだけどイマイチどう接したらいいか分からない大人って少なからずいると思うんですよね。ついつい無愛想にしちゃったり、思いがけず怒鳴ってしまったり。子供って大人が想像している以上に色々考えてるし、ちゃんと視ている。途中途中で挟まれるインタビューのシーンではそんな当たり前だけど忘れてしまいがち事を思い出させてくれるようでした。だからこそ子供だから大人だからとか関係なく一人の人間として向き合うことが大切で、そうすればお互い見えてくることがあるんですよね。
ホアキンは当然素晴らしいのですが本作においては子役のウディ・ノーマンが凄い。自然体でそこにジェシーという人間が生きていると信じ込ませてくれる素晴らしい演技でした。美しい映像も主人公二人のやり取りも全てが愛おしい押し付けがましさのないあっさりとした作品でとても気に入りました。