面白かった!日本の小説が原作らしいが、日本で映画化しても絶対ここまで面白くはならなかっただろう。群像劇としての出来の良さはもちろん、伏線のさばき方や時系列入れ替えの見せ方など、映画として圧倒的に"上手い"。これだけ複雑で凝った内容をたった108分に収めているというのがまた凄く、主要登場人物があまりにあっけなくさらりと死んでしまう温度感も素晴らしい。
目の前の大金に振り回される登場人物たちの必死さと愚かさ。誰がいつ死んでもおかしくない、登場人物たちの無力さ。かと言ってちっとも重たい話にはなっておらず、ハラハラワクワクする娯楽作として十分楽しめる内容になっているバランス感。良い映画だった。