イバ

tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!のイバのレビュー・感想・評価

3.9
Netflix映画「Tick, tick... BOOM! : チック、チック…ブーン!」鑑賞。

Twitterで感想検索した時に「映画館で観たかった」という感想が多かったため、配信で見る前に映画館で鑑賞した。
これは映画館で観て良かった作品。

劇作家ジョナサン・ラーソンの半生を彼自身が舞台化した作品で、30歳になる直前の「夢を追いかけること」や「恋人・友人との関係性」、そして「何も成していない自分」への苦悩を独特の楽曲で描く。
本作は「Tick, tick... BOOM! 」という舞台劇を作中で描きながら、舞台劇の中では描かれない話を映像作品ならではの演出で創出していく。
自宅シーンや視聴会シーンなど、映像作品としては物足りない部分もある。
しかしながら、ミュージカル「劇中劇」の撮り方は面白く、ワクワクした。

アンドリュー・ガーフィールドの歌声は悲しみも虚しさも抱えながら、前を向く力がある。
若者の苦悩を描いた作品にピッタリだった。
作者のジョナサン・ラーソンは名作『RENT』の初日前夜に亡くなり、自身の作品が人々に愛され、成功作となるのを見届けることが出来なかったが、才能溢れた若者がいたことをこの作品が教えてくれた。
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