ゲームをしながら頭に来て思わず「なんだよいまの!」とコントローラを投げつけた時に感じるいい年してなにをムキになってという感じ。
気持ちは20歳の時とあまり変わらないのに辺りを見回してみてもう自分はそこにはいないのだという寂しさ。
自分が何者かになれるかもしれない期限はいつまでなんだろう。
いくつになってもその年代には年代なりのチクタクはある。
未来への焦りや変化への戸惑いも常につきまとう。辛い経験もするだろう。
しかしそれに焦っても仕方がない。目の前のことに懸命に取り組み、それが終わったらまた次へとやり続けるんだと力強いメッセージがこの作品にはある。
30年も前の91年にオフ・ブロードウェイで原型が上演され、2001年にミュージカル作品としてリメイクされた作品が原作だから、時代背景も違うし、年齢をリミットに感じる感覚やアーティストにとっての表現媒体、環境は全く違う。どうしてNetflixが映画化したのかと思っていた。しかし映画を観てみると時代など関係なく、身につまされ勇気づけられた。確かに今、映画にする意味のある作品だった。