モールス

鬼火のモールスのレビュー・感想・評価

鬼火(1963年製作の映画)
4.5
アル中が治ったものの療養施設から出ようとしない男アランが主人公です。彼にはもう一つ精神の病がありました。鬱病は現代の日本でも問題になっており、50年前に制作された作品ではあるもののテーマ性は現在鑑賞してもタイムリーかと思います。
ネタバレになりますが、自殺を決意してから実行するまでのネガティブパワーはルイ・マル監督の本領発揮ではないでしょうか!?
男が憐れな末路を辿るまでの経過が非常に怖いです。死への憧憬さえも感じさせられます。このような作品を既に制作できるところに欧州諸国が日本より当時はずっと先進的だったのだと感じてしまいました。
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