SAtone52484

バビロンのSAtone52484のレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
3.8
「あぁ、映画みたなぁ〜」という達成感にも似た感覚。3時間以上の超大作ですが、それでもいろんな要素を「詰め込んだ」感たっぷりで、鑑賞後は少々胸焼け。



「狂騒」の1920年代。
第一次世界大戦後の復興、ジャズ音楽が開花し、映画が無声からトーキーへと変貌を遂げる時代。
デイミアン・チャゼル監督にとっては、刺激的で、魅惑的な時代なんでしょうね〜。

目のやり場に困る(目を覆いたくなる?笑)、なんでもありなクレイジーなパーティーからスタート。
『華麗なるギャツビー(2013)』とほぼ同時代設定なのに、ギャツビーはキラキラで、こちらはドロドロ。
どっちも誇張が過ぎるんだろうけど、「狂騒」の時代であったことに違いはないんでしょう。
そんな時代に生きる、映画を愛してやまない3人がメインで描かれるけれど、愛が故の狂気せいで、「ハッピーエンドだね、ちゃん♪ちゃん♪」とはならない。

映画には、人生を狂わせるほどの力があって、3人とも取り憑かれて、おかしくなっていくけれど、そういう(思い描いた道を歩めなかった)多くの人々によって今日の映画が存在する、ということをエンディングで示してくれる。
監督の映画への愛が、溢れまくって、観客としてはキャパオーバー!笑

今回ちと残念だったのは、ジャスティン・ハーウィッツの音楽。
『ラ・ラ・ランド(2016)』とあまりに類似のメロディラインが多く、肝心なシーンで脳みそがトリップしてしまう事態が発生。
映像のエネルギーを、増長させる音楽演出の部分は悪くなかったけれど、、、
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