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喜劇 命のお値段の一のレビュー・感想・評価

喜劇 命のお値段(1971年製作の映画)
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素晴らしい。ニセ医者フランキーと全てにおいてニセな財津一郎(公文書偽造が得意技)のいつもどおりの存在感と、イタイイタイ病ならぬカユイカユイ病にかかった患者がカユイカユイとケツを掻きむしるアクションの滑稽さで、朝鮮戦争とそれで儲けた企業が引き起こす食品公害という笑うに笑えない題材をここまで軽ーくパロディ化してしまう。そしてフランキーの恋のお相手・岡田茉莉子すらニセ聾唖者である。狐と狸の化かし合いでもって現実に打撃を与える前田陽一のやり口に感動する。
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