にょこ

ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~のにょこのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。

テストジャンパー、初めて知りました。

結果わかってるのに、こんなに感動できるなんて。
西方の、あの挫折、そこから湧き上がってくる嫉妬や妬み。なんで俺じゃないんだ、って…
あの手のことは、思えば思うほど自分を攻撃しているように自分にのしかかるもので。
けど思わずにはいられない西方の五輪への、金への想い。

そして原田の、自分の失敗からの重責。
いろんな嫌がらせと劇中言っていたが、それなのにあんなに競技に対しても周りに対しても真摯で明るくて礼儀正しくて。
彼のメダリストたる所以は彼自身の性格もあるように思える。
けれど、彼が眩しければ眩しいほどに西方は辛いのだ。

また、というと聞こえが悪すぎるが、あの悪天候の中それでも飛べたのは原田だからだ、とテストジャンパー達はいう。
原田の失敗で終わらせない、日本のチャンスに繋げるために彼らは危険を承知で飛ぶ。

テストジャンパーの面々も良かったですね。

高橋くん、凄く良いキャラだ。明るくて。彼の飛ぶシーンは歓声が聞こえる部分があるも、あとは無音という演出も良かった。
歓声が聞こえた彼に勇気をもらえた。

そして飛ぶのが怖くなってしまい選抜落ちした南川も好き。1番初めに飛んでくれた立ち直り、素晴らしかったです。

そして西方。彼が飛ぶことで、原田に、日本にメダルの道を作れた。アスリート達は何よりも、競技を愛していることがよくわかりました。

昨今のオリンピックで、やれ裏金だのなんだのとゲンナリするニュースがありましたが、そんなこと気にせず楽しませてくれよ…
アスリートは命を削って、それでも楽しんで、私たちに勇気を与えてくれるんだから。

こんな胸熱な展開、久々に見ました。
にょこ

にょこ