仲ちゃん

星の子の仲ちゃんのレビュー・感想・評価

星の子(2020年製作の映画)
3.5
【『第4惑星』に住むか否かは、ちひろ次第】

以前、友人に誘われて、とある新興宗教の集会に参加した。

ちなみに友人は、両親が先に入信し、次いで本人も…と云う流れ。

半日以上参加し、加えて帰り際に見知らぬ信者の家に招かれ、夕飯までご馳走になると云うハードな1日を経験した。

そこで1日中感じていたのは、居心地の悪さでも嫌悪感でも無く、「地球とソックリだけど、別の惑星に来た」感だった。
ウルトラセブン的に言えば、「第4惑星の悪夢」感だった。

出会う人みんな、温度感が一緒で、目が生き生きしているようで死んでいて、独特の高揚感で称えあっていた。別の星の人だった。

主人公のちひろは、まだ新興宗教と云う沼にハマってはいない。既に沼に浸かっている両親、別の星の住人になった両親を見て、迷っている。

ちひろが、別の星の子になるか否かは、結局は誰も何も言えないし、言うべきでもない。

観客としては、この子はどうするんだろうと、ただただドライに眺めて、遠くから思い考えるしかない不思議な映画です。
仲ちゃん

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