れでぃ夫

ワールドエンドのれでぃ夫のネタバレレビュー・内容・結末

ワールドエンド(2019年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

いやはや、民衆の殺しっぷりが素晴らしい

侵略系の話なので、なんかめちゃくちゃなクリーチャーが出てくるのかと思いきや
それらしいのは人間の亜種くらいしかでてきません
襲ってくるのは熊さんと操られた人間です

ほーんとロシア映画は熊さん大活躍
「本当に怖いのは人間」とかではなく、本当に「熊さんは怖い」ってのが伝わってきて好感が持てます
ガーディアンとか大好きでしたね

まあ、これも広義の本当に怖いのは人間映画だと思うのですけれど
民衆の使い方が豪華です
モスクワ以外の全地域が生物兵器で全滅させられ、生き残った人間は操られており
おおよそ1億とちょっとの人間がモスクワに攻めいる設定なので
もうほんと人間が使い捨てのゴミのように消費されていく様は壮観
人間がたくさん降ってくるところはマジで最高でした

ま、相手方の人間さんは奴隷って言われて、なんか生き残っている人間に歯向かうっていう意識だけ残して猪突猛進

なんかめっちゃ敵さんの事情がややこいんですけど、
敵さんの指導者的なのが2人いて、
1人は侵略してくる仲間のために人間を根絶やしにしようとしてくる
もう1人はそれを阻止しようと人間に手を貸している

でも、人間に攻撃してくる方は、
人間を愛によって弱体化させようと宗教を作って、愛という概念を持ち込んだ偉人
でも積極的に人間を殺そうとする
味方は味方で、人間の暴力と性欲しかない状態が正しい状態だと思っていて、
なんか普通に勝つためなら味方の前線基地を見捨ててぶっ壊させるし
なんか全体的に一枚岩じゃない

そんでもって最後の異星人殺処分パートはなかなか無慈悲だし、異星人さんも全然リスクヘッジできてなくて哀れとしか言いようがないです
普通降り立つ前に地球の衛星軌道上とかで待機して、そこでコールドスリープから起きて降り立ちましょう?
神なんだからさぁといとおしい気持ちが芽生えます

それにしても、血の日曜日事件とかを思い起こされました
まあ、なんとなくこじつけしてみちゃったんですけど
結局、軍が全く相手の事情にたいして乏しい情報しか持っていない状態で大虐殺を行っていて
軍側にはレイプ犯とか出てくるし、
こういった蜂起に対する無理解で行われる行為に対して批判的になってるんじゃないかなって

最後は、敵さんを虐殺するんですけど、
ふと我に返って子どもだけは生かすんですよね
なんかエゴいなぁーとは感じたんですけど、
どこかで融和的になる必要はあるってことなんですかね?
れでぃ夫

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