シネラー

名探偵コナン 緋色の弾丸のシネラーのレビュー・感想・評価

名探偵コナン 緋色の弾丸(2021年製作の映画)
3.0
毎年の楽しみであり、
原作コミックを揃えている
コナンファンの自分にとって、
待ちに待った二年越しの劇場版最新作。
結果として面白かったが、
上がったハードルを越す事は
できなかったという印象。

本作のメインとなる赤井一家は、
それぞれの見せ場もあって格好良く、
別々の目的で居合わせた
世良や秀吉がコナンや赤井と合流し、
事件解決に助力していく流れも自然だった。
キャラクターに関しては言えば、
灰原が可愛いと思う場面が多くあり、
園子が探偵団の面々に保護者的な対応を
しているのは微笑ましかった。
又、浜辺美波の声優も上手く、
個人的に違和感はなかった。

しかしながら、謎解き要素は薄く、
犯人も容疑者らしい容疑者が少ない事も
あってか、意外性は無かった。
その犯行動機も似たような動機だった
"ゼロの執行人"と比べると、
今一つ描写不足に思えた。
又、世良がコナンや昴の正体を勘ぐる
描写が度々みられたが、
結局そのまま何の解決もなく
エンディングに入って残念だった。
アクションに関しても、
終盤のあの展開でコナンが無事なのは、
流石に苦笑いした。
又、世良や秀吉の活躍は印象深いが、
肝心の赤井の活躍が地味に思えた。
メアリーに関しても、
MI6の立場で場を荒らした登場に感じられた。

決して楽しめなかった訳ではないが、
赤井秀一が好きで期待していただけに、
どこか消化不良が残るコナン映画で残念だった。
キャラクターを前面に出した上で、
しっかりしたミステリーを展開して欲しかった。
シネラー

シネラー