このレビューはネタバレを含みます
チケット代の何倍の価値があると思えるくらいに面白いのでスコアはこのくらいで。ナレーション、テロップが無いのもいい。ただ、オチも含めて、ちょっとぬるいっす。もっとエグい掘り下げが観たかったです。クライマックスの「テレビの闇って、こんなもんじゃないでしょ？」その通りだよ。そのセリフのポテンシャルは「この映画になんとかオチを付ける」程度のものじゃないでしょ。もっと闇あるはずでしょ。その片鱗すら映らないのはどういうことよ。
実は仕込み沢山してました、なんてピンマイクが音声全部拾ってる時点でとっくにわかってるんですよ。そんなの闇でも何でもないよ。ドキュメンタリーってそういうもんだって、森達也の名を出すまでもなくみんなわかってるよ。東海テレビに期待してるのはそんなレベルじゃないでしよ。無責任に批判すると、身内が対象だからって手抜いてるんじゃないの？
冒頭に聞こえてくるいろんなセリフの断片のうち最もはっきり聴き取れる「取材対象にお金貸しますよ」は、『ホームレス理事長』のセルフオマージュか。渡邊くんのキャラは最高だったけど、せっかく演出するなら、彼や澤村さんに、もっとガチで人生追い詰められてるみたいな悲壮感を足してくれればよかったのに。
