nuruko

プロミシング・ヤング・ウーマンのnurukoのレビュー・感想・評価

4.5
私は最初、主人公がバッサバッサと酷い男を成敗していくような話だと思っていたので、

えーん、全然スカッとしないよーーーーキャシーーーーー!!!(号泣)

と思ってしまった。主人公がニカッと笑うエンディングを信じてたのに。でもそれはそう思い込んでた私が、そうやって娯楽として消費してしまおうとしていた私が悪い。

キャシーはスーパーヒーローでもなんでもない、私たちと同じただの女性だ。だからこそとてもリアルで見ているだけでつらくて悲しくなった。直接この不条理に加担している奴らは地獄堕ち、見て見ぬふりをしている男も女もお前も私もみんな同罪。一回死んでくれる?とキャシーからずっと言われているような映画だった。怒りを爆発寸前まで溜め込む人を見守り続けるしんどさ。

よくぞ映画にしてくれましたと思う。私たちはキャシーの怒りを正視して向き合わねばならないのだ。これで終わりと思う?まさに観た人の心に棘を残し続ける作品だと思った。
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