ぐっない

プロミシング・ヤング・ウーマンのぐっないのネタバレレビュー・内容・結末

-

このレビューはネタバレを含みます

頭ガンガンするくらい泣いて劇場を出て、監督のインタビューを見たらこの映画はコメディだって言っていてびっくりした。感想を調べてもスッキリしたって言ってる人が多くてすごくびっくりした。そうか、そういう映画だったのか。

悲しいことは際限なく続いてゆく。
自分の親友をレイプして自殺に追い込んだ男に、狂いそうになるくらい憎んだ男に、あんな風に殺された彼女のことを考えたら、涙が止まらなかった。
ご両親は?コーヒー屋さんの上司は?ニーナのお母さんは?ニーナは?みんな、彼女が死んでしまったことを知って、どれだけ悲しむだろう。

女性にとってレイプされることって、どんなことよりも自身の尊厳を踏みにじられることなんだ。レイプされるなら殺される方がましだと言った人がいて、比べるものじゃないってことはよく分かっているんだけど、分かるなあと思った。

酔ってたから悪いの?一人でいるのが悪いの?可愛い服きてたから?ふざけんじゃねえよってことを普通に言われる。女の子は小さい頃から、危ない男の人に気をつけなさいって教えられる。襲われるってことの意味も分からない頃から、襲われないようにしなさいって教えられる。どうして?どうして生きているだけで性的に見られて傷つけられるの?何度も何度も、自分は女なんだと、望まぬ形で思い知らされて、そのたびに、何かがすり減っていく。
よく知っていたから、殺されることも覚悟してあの場に行った彼女が、悲しくてたまらなかった。

「みんな、自分の身に起こらないと分からない」って言ってたけど、本当にそうなんだと思う。私もそうなんだろう。
でも、誰かの身に起こったことって、私にも起きることで。この映画で起きたこと、きっと世界でいっぱい起きてる。知ってることばっかりだった。
こういう事件だけじゃない、ほんとうにいろんな問題に言えることだなあ。
自分も加害者側であるかもしれないということ。

ぜんぜん消化できないなあ。
ぐっない

ぐっない