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プロミシング・ヤング・ウーマンのchelseaのレビュー・感想・評価

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フェミニズムがテーマの作品ということが作中でちゃんとわかるような親切なつくり。過去に何があってどう復讐していくのか、その果ては、というのが要点なのかなと最初は。
ただ途中で彼女が自分に言い寄る旧友の男性の愛情を受け入れたように見える件があって、それが本気なのかどうなのか観てる側にもわからないのだけど、私はそこに伏線を感じていたんですよね。でも結局は本当に好きになって普通に付き合って親にも紹介して、なんだよと。つまんな、と。
でもよく考えると、愛を求める自分は消えてなかったわけで、男に復讐したい自分、男から愛されたい自分、ふたつともの欲望がきちんと混在してて、私はそんな人間臭さが愛おしいなと思った。等身大とか言うとむず痒いけど、いわるゆリベンジモノというと完璧なシナリオや震えるほどのカタルシスなんかを求めちゃうんだけど、これはそんな型に主人公をはめているのではなく、割と主人公が主体なんですよね、彼女の人間性が主役というか。
それでよくわからなかったのは、彼女の望みは加害者が司法で裁かれることだったのか?死をもって償わせることだったのか?いずれにせよ味方がいたから成り立ったことであり、弁護士に贖罪の気持ちがなかったらどうしたのかなとか思いました。
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