このレビューはネタバレを含みます
おばあちゃんの思い出とかの作品を含めた原作の感動話を盛り込みつつ、前夜に来てしまった等、結局描かれなかったしずかちゃんとの結婚式を初めて描いた作品。
終わりよければ全て良し、とはよく言ったもので最後におばあちゃんとの約束等をまとめたから映画としてはまだよかったけど、それ以外は終始、大人のび太を個人的には許せなかった。
まず、たまたま目の前にタイムマシンが出てきて、どうせ戻ってやり直せるからと未来ののび太が現実逃避を結婚式当日にするのはありえない。
僕じゃしずかちゃんを幸せに出来ない、とかそれでも他の人と結ばれるのをみるのは嫌だとか言い出し、子ども時代に戻って遊び出す始末。
もちろん世間一般にもマリッジブルーとかもあるだろうし、結婚が綺麗なものだけじゃないのは間違いないだろうけど、普通の人はやり直せない一生に一度の結婚式をそんな形で戻れるにせよ逃げるのは甘えすぎ。
これはのび太が優しいからとかで美談化していいものじゃないと思った。
並行世界とかの設定はともかく、実際タイムマシンで戻る前の結婚式は式当日に新郎は来ず、事故にでもあったんじゃないかと心配される。来たかと思えば新郎挨拶はグダグダ(子どものび太が演じてるから仕方ないけど)でしずかちゃんやご両家の両親に対してなぜか自分が申し訳ない気持ちにさせられた。
のび太の少しズルさもあるけど誰にでも優しいところ、いざと言う時は肝が座って頼りになるところが大好きだから、結婚式というまさに人生の今って場面でそんなのび太は観たくなかった。