ザリくん

映画 えんとつ町のプペルのザリくんのレビュー・感想・評価

映画 えんとつ町のプペル(2020年製作の映画)
3.1
無料公開された原作はチェック済。噂に違わぬ綺麗で緻密な色遣いの絵本で、世界観いいな〜と惹かれた。ストーリーは子ども向け(勿論絵本だから)だったので大人がガチャガチャ言うのは違うかなとも思った。

映画本編は、色彩豊かながらもゴミゴミとして煤臭いあの壮大な景観をスタジオ4°Cが見事に再現していた。流石。
空が開けた時の風景の奥深い美しさたるや。天球を立体的に描くのに興奮。ラピュタ的なことやってたが違和感なし。

挿入歌に邦楽っぽい邦楽流すのは演出としてチープになるので残念…(ed曲はかなり好き)

冒頭のハロウィンダンスも評判良くないらしいが、個人的にhydeが好きなので寧ろ有難かった。それに続くルパン的アニメーションの掴みも良かった。

以下ネタバレありでガチャガチャ言います

プペルの造形気に入った。他の人間は基本的に歯が抜けた貧乏人デザイン。
芦田愛菜と藤森の声演技良かった。
パパがワンピースのおバカ愚行キャラより更に低知能なのが笑えた。日照率が低い地域だからあんななのかもしれない。
「煙を爆発で飛ばす」という発想はシャークネードを彷彿とさせた。
星を見るという自己実現欲求を人生と紐付けてデカくし過ぎな気もする、黙って気球に乗れ。「で、星が見えると具体的に何が嬉しいんですか?」と途中まで思っていたけど映像が超綺麗だったから「見えて嬉しい〜スタジオ4℃凄い〜!」てなった。制作会社の力。主人公は何かを成した訳ではない。
エンドに「制作 吉本興業」と出て笑う。

作中史実で、治安の悪化により通貨崩壊(金の奴隷解放)で資本主義をぶっ壊し、更に煙で外界をシャットアウトした、そして民衆が体制側の圧力を脱し自由化へ…
これは完全にプペル内でソ連崩壊が起きている。となるとプペルの心臓は西からのロケットで送り込まれた兵器か?
ともあれそれならば、えんとつ町!今すぐ隣国への軍事侵略を止めろ!NO WAR!!
ザリくん

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