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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実のkaoppekoのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

かなり期待して見に行ったけど、期待以上の見応えだった。まさに知の闘争。言葉尻を論う表面的な「討論」ではなく、本質的な部分を各々の言葉でぶつけ合い、耳を傾ける、正に「対話」だった。
左も右もなく、彼らは共通の敵「あいまいで卑猥な日本」と闘っていたというのは、あの時代を生きていた人達の真理なんだろうなと納得した。
そして、講堂を去る前に語った三島のセリフがとんでもなくかっこいい。
「言葉は言葉を呼んで、翼を持って、この部屋を飛び回ったんです。この言霊がどこかにどんな風に残るか知りませんが、その言葉を、言霊を、とにかくここに残して私は去っていきます。これは問題提起に過ぎない」
「私は諸君の熱情は信じます。これだけは信じます。他のものは一切信じないとしても、これだけは信じるということを分かっていただきたい」

熱と、敬意と、言葉。
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