ゆき

燕 Yanのゆきのレビュー・感想・評価

燕 Yan(2020年製作の映画)
3.5
地に染まる

映像美に溺れる時間でした。
淡い光と作り込まれた色味。人の感情よりは、世界観に惚れた。
多くは語られないけど、自ら摘まみ上げてバックグラウンドを予測する余裕があるほど凄く丁寧にじっくりと物語が展開していく。
二つの国にルーツがあることの不安が、独特な湿度の中で浮遊するのです。
兄弟間、23年の空白。親の心、子知らず。
見慣れた街並みも、フィルターをかける人次第で違う世界に見えるんだな。

***
台湾に行き別れた兄がいる燕。父親の頼みを機に、23年ぶりに再会した二人。突然、燕を置いて兄と台湾に戻ってしまった母親の本音がようやく明かされる。
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