トッシー

さんかく窓の外側は夜のトッシーのレビュー・感想・評価

さんかく窓の外側は夜(2021年製作の映画)
3.8
祓う力と視る力
力を合わせて怪異に挑む
心霊 ”バディ” ムービー!!!

原作は漫画。
未読です。



これね、心霊モノとしての
画作りとか雰囲気とかが
結構好みでしたよ。

こういうホラー系って
シンプルな「怖さ」以上に

「気持ち悪さ」「不快さ」
「不穏さ」「嫌さ」

…みたいなものの表現が
大切だと思うんですけど

オープニング、画の肌ざわりからも、
その辺、上手く表現できてるなあ
…って思ったんですよね。

ジトっとしてると言うか…
ベトッとしてると言うか…
どっか、うすら寒いと言うか…

死体の1部が
切り取られてる事件も
猟奇的な嫌さを
振りまいてきますしね…

さらには、
北川景子ファンを
不愉快の極致へ叩き落とす
あの展開!

ものすごく嫌な気分に
させてくれて
非常に良かったですよ。

僕はそこまで北川景子の
ファンじゃないけれど
「嘘やろ…!?」
…って謎の絶望感が
ありましたもんな。



ただ、終盤
主人公達の過去が
明らかにされるにつれて

キャラクターの
人間ドラマに
舵を切っていく展開が
個人的に惜しかったです。

物語作りとしては
必要な流れとは思いますし
正解だと思うんですけどね。

しかし、良い感じで
「嫌さ」を浴びれていたので
もうちょっとこの雰囲気に
浸ってたかったなあ…

まあ、確かにこれ、
厳密にはホラー映画では
ありませんからな。
仕方ないかあ………



…人間ドラマと言えば
1ミリも信じてないゆえに
鉄壁の霊的防御を誇る
刑事、滝藤賢一の
キャラが面白かったですね。

「無敵の盾」滝藤賢一。

霊能者である主人公と
あそこまで関りをもちながら、
霊とか呪いを
全く信じてないの凄い…
1番頭おかしい。

どんな精神構造しとるんや。
狂っとる。

やっぱり狂ってる奴が
最強なんですな。
こいつ、貞子と闘わせてみたい。
噛み合わへんやろけど。



そんな滝藤賢一が混ざっての
岡田将生と志尊淳の
凸凹バディ感も良かったですね。

互いに力を補い合う設定が
活かされた、お祓いバトルが
観れたらもっと良かったですけど…



…しかし、続編やりそうな
終わり方でしたけど
諸々考えると、
続編なさそうですよね。
これ。

ならせめて
滝藤賢一が主役の
スピンオフ希望!

2022-31
トッシー

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