メイマーツインズ

ミナリのメイマーツインズのレビュー・感想・評価

ミナリ(2020年製作の映画)
3.5
《そして、明日が始まる…》

前回レビュー作品”バーニング〟でのスティーヴン・ユァンの静かで穏やかな雰囲気に惹かれこの作品を。
これはアメリカで生きる韓国人家族の夢と希望の物語。
レンタルにて初鑑賞。



”ミナリ〟とは韓国語で野菜のセリのことで、セリは環境に影響を受けにくく、どこにでも根を張り育つ。
ここではセリのようにアメリカでたくましく強く生きる韓国人家族を情感タップリに描いている。

アメリカは移民の国だから、この作品が評価が高いのは頷ける。
トランプ前大統領の影響で、アメリカは今も分断の危機にある。
この作品を通じて、宗教、人種、思想に関係なく融和することの大事さを教えてくれる。そして力を合わせることの崇高さを。

夫婦だってそうだ。価値観が全く一緒なんて稀で、違いを認め合い、お互いを尊重し、家族のために繋がって共に生きる。
夫婦の繋がり、祖母と孫との繋がり、そして家族全体の繋がり…
やっぱり家族は素晴らしい‼︎
ほろ苦くも温かい気持ちにさせてくれる良作です。


この作品は韓国映画ではないけど、父役のスティーヴン・ユァン、母役のハン・イェリ、祖母役でアカデミー賞助演女優賞を受賞したユン・ヨジョン、3人の心にしみる演技が強く印象に残る。 
韓国映画モードで韓国人俳優の質の高さと層の厚さをまざまざと見せつけられ、
演出力、特にバイオレンス描写からは韓国映画のパワーを感じることに。
国民性なのか、様々な要素を詰め込みすぎの作品もあり、シンプルで繊細さを好む日本人の自分には合わない部分も。
役者の質、演出力に頼りすぎて大味な脚本が目立ち、日本がオリジナルの”LUCK-KEY〟は日本の脚本力と韓国の演出力が融合した素敵な作品だった。

まだまだ観たい韓国映画はあるけど日本映画モードの時のように止まらなくなりそうなので(笑)、一旦ここらあたりで。
韓国映画モードにお付き合いくださり、たくさんのいいねとコメント本当にありがとうございました🙇‍♂️