Jun潤

唐人街探偵 東京 MISSIONのJun潤のレビュー・感想・評価

唐人街探偵 東京 MISSION(2020年製作の映画)
3.8
2021.07.09

知らないうちに「アベンジャーズ エンドゲーム」のオープニング世界興収1位の記録を塗り替えた作品が公開され、しかもその作品は東京を舞台に、数々の日本の俳優が出演しているというではありませんか。
これは見ないわけにいかないということで、1作目2作目の存在も知りませんでしたが今回鑑賞です。

とはいえ上映前に解説動画がありましたし、設定自体はシンプルなので軽くWikipediaで調べるだけでも大枠は掴むことができました。

東京で起きたヤクザの組長・渡辺勝による商会の会長・スー・チャーウェイ密室殺人事件に、タンとチンの探偵コンビが真相究明のために立ち上がる。

まずシリーズ半ばの作品ということで、前作までの描写の回収や以降の伏線張りのシーンなどもありましたが、大半を占めているわけではなく、そこがわからなくても単独作品として楽しむ分には問題はありませんでした。

そして東京を舞台にした、邦画では見られないような場面の数々。
こちらは邦画のミステリーだったり法廷ものを見ていると違和感がありそうな部分もあるにはありましたが、これが解釈違いかと楽しむこともできましたし、日本を舞台にしていても世界水準のアクションやその他の映像を撮影することが可能なんだなとまた違う意味で希望を持たせてくれる映像でした。

あとはメインとなるミステリー。
こちらは大枠はシンプルだったものの、見せ方と真相をかなりひねってきていてなかなか全貌の見えない先の気になる展開をしていましたし、
明らかになった事実についても邦画基準だと腑に落ちやすいものではありませんでしたが、なかなか切なくなるような内容で見応えがありました。

キャストについても、日本から妻夫木聡長澤まさみ三浦友和をはじめとして数々の名俳優たちが演技を見せてくれました。
長澤まさみと浅野忠信は相変わらず安定した感じでしたが、妻夫木聡はもはや世界レベルの怪しさ、ひょうきんさという感じで、またさらにレベルアップした印象を受けました。
邦画の方ではあまりヤクザの印象がない三浦友和でしたが、今作では他を圧倒するほどの存在感に加え、謎も含んだ演技で安定感バッチリでした。
Jun潤

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