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あの頃。のピポサルのレビュー・感想・評価

あの頃。(2021年製作の映画)
3.6
「あの頃」パートに割と尺を取っていてそれを回想するのはけっこう短い。この手の俺たちにもこういう青春あったよな系映画はあの頃を経た今をどう生きているか、それをどう受容しているかにカタルシスがあるのでそこはもうちょっと厚めに欲しかった。あと最後にもう一度○ぬ前の小泉を出すのは意図がちょっとわからん。昔を振り返る感傷が台無しになってしまうような......
ただ、普通に品がないし道徳的にもアウトなことでも笑い飛ばして済ませていたというあの頃の表現と、思わず笑ってしまう仲間どうしの会話はめちゃくちゃ良かった。物語としての面白さはそこまでないけど、どんなタイミングでも今が一番楽しいと言う劔のように観客の今を肯定してくれるので明るい気持ちになれる。
ベストシーンは冒頭、劔が松浦亜弥のMVをマジマジと観て涙を流すところ。自分の価値観を変えてしまうほどの存在に出会ってしまったのがめちゃくちゃ伝わってきて観ているこっちも泣きそうになった。

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