ルイまる子

泣く子はいねぇがのルイまる子のレビュー・感想・評価

泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)
4.8
本年度No1じゃないかなー?賢い映画はなんかアラ捜ししちゃう。こっちの方がずっと人間らしくって好き(私見)。人間がよく描かれていて、愛があったしカメラワークが最高!吉岡のうなじだけのシーンとか、、彼女の決意は首や肩に良く出てた。何が良かったって、今もずっと脳裏に焼き付いているアホな表情の数々。たすく演じる仲野大賀くんのアップや横顔がものすごい必死顔、目がまっすぐ、でも目が泳いでいて、オレどうすりゃいいんだ?っていう目、何一つ対策もない、今何が起こっているか判ってない目笑 奥さんが、言ってた資格、「医療事務」も「ナース?」って笑 何の仕事か判ってない笑 一番好きだったのは、友達。なまはげのお祭りのどさくさに紛れ込んで(盗み?)ごちそうを口いっぱいに頬張っていたときの表情だとか笑 サザエを不法に獲っていた時に警察に職質されてた時、たすくが手旗?信号で知らせた姿を見つけ(お前そこで何してんの?)みたいな笑顔だとか。。。(おいおい!捕まりそうだっていうのに呑気過ぎないかい?笑)何もかもいいね!目が踊っている所は最後までずっと。たすくだけじゃなく登場人物が全部優しく、吉岡の拒絶にしてもそこまでの拒絶じゃなく温かい。今の世の中、格差社会が進み、こういうバカやってたら死ぬぞだとか、乗り遅れるぞ、だとか。。で、どうやってずる賢く生きていけっていうの?アホなんだから無理なんだよ笑 こういうのが本当の人間だ。秋田の空気や雪が降り出した寒空だとか、お母さん、倒れる寸前まで鼻歌歌ってたり、その瞬間を側に居ても知らずにいた息子だとか。。キャバ嬢の所で「ちょっと」を10回位言ってたマネージャーだとか、全部アホすぎるけど大好きだ。こういう映画はいいなー。題の「泣く子」とは自分の事なんだろうな、泣いてる子供とは彼自身なんだろう。アカデミー賞主演男優賞、作品賞、撮影賞、私なら本作に一票!
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