ルイまる子

Weekend Rebels(英題)のルイまる子のレビュー・感想・評価

Weekend Rebels(英題)(2023年製作の映画)
4.0
ドイツ映画。英題、『Weekend Rebels』 (週末の反乱者たち)←視聴後このタイトルの意味がよく分かります、涙と共に…。

良かった〜。発達障害、しかもかなり重度ののアスペルガー少年、ジェイソンが日常から学校生活からトラブル尽くし。学校側からも特別支援学校を勧められるが、少年は断固として断る。知識欲旺盛だし、頭もすごく良いし普通学級に留まりたい。しかし、理科の授業中、何度も中断させて先生の間違いを指摘したり、ジェイソンからすると、間違いだらけの授業は我慢ならんらしい。人を侮辱してるつもりはなく事実を明確にしただけだ。ある意味天才少年だが、自分の決めたルール以外は聞かない。確かに論理的でない事が世の中多いが、人への気遣いは論理的でなくても必要だ。しかしバカげたことはしたくない。日常生活も、イレギュラーが苦手で、外出し情報が溢れた町を歩けば、全部が脳に雪崩れ込み死ぬほど疲れる…。色々わかりみ深いが、ジェイソンは周囲と人間関係築けず、嫌われるし激しくイジメられるし、単なるワガママでキチガ⚪︎じみたやつとしか見られず、社会の爪弾きものだ。

しかし両親が素晴らしい。クタクタになりながらも、息子の目線で社会を見る、決して定型目線や常識で決めつけない。ワガママな言動にも息子特有の一貫性から来る言動と捉え、ジェイソンの気持ちになる努力を続け、そして遂に親の提案をジェイソンは受け入れる。先生に従う、言いたい事があっても学校では我慢する。交換条件に週末父とサッカー試合観戦し、一番好きなサッカーチームを見つける旅をする事だ。この旅は一時的だったが次第にライフワークとなり、多分今も世界中を周っているんだろうな(確か実話だった)。数々の信じられない困難も経験するが、父と子の絆が深まるにつれ、少年も少しづつたが、定型人に歩み寄り人の気持ちを理解する様になる。いい映画だった〜

この世が皆ジェイソンのご両親の様ならいいね!残念ながらほぼ無理とも思ったが。泣ける話でした。

*エディハド航空の飛行機内で視聴
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