デヴィッド・クローネンバーグの息子ブランドン・クローネンバーグが監督。
「ザ・セル」「インセプション」のような他人の脳内に潜り込む系の作品。
ただそれらの作品の大きな違いは執拗な肉体破壊や過剰なスプラッター描写があるところ。
主人公のタシャは、特殊な技術で他人の意識下に入り込み、身体を乗っ取った状態で殺しを行い完全犯罪をやり遂げていたが。。
タシャが2番目のターゲットととして乗っ取った男に融合というか精神を乗っ取っていくところの演出は、自分が溶けて相手にだんだんなっていく、溶けたシリコンみたいな感じの描写めちゃめちゃ素晴らしくアートだった。
ここけっこう好きなシーン。
またここのシーンや他の全てのシーンでCGは一切使われていないらしく、それだけにリアリスティックな気持ち悪さとともに映像としての美しさが際立っていた。
終盤タシャとコリン途中でどちらの意識が主導権を握っているか分からなくなっていく。
渾然とした複雑怪奇な意識領域の視覚的表現と演出も良かった。