ロアー

83歳のやさしいスパイのロアーのレビュー・感想・評価

83歳のやさしいスパイ(2020年製作の映画)
3.5
最近気づいたことなんですが、私、推しとか関係なく何でも好きなやつ選びなさ〜いってなると、ほぼ必ずこの手の英米以外の映画を選んじゃう気がする。え、私、もしかして本当はミニシアター系映画が好きだったの?え、いつから?(自分の映画の好みに迷い続けて約20年)

老人コメディかと思いきや、ドキュメンタリーと言うのがびっくりの作品。スパイおじいちゃんの目線という新鮮な設定で老人ホームの姿をとらえた変わり種映画でした。

83歳(劇中で84歳になる)という高齢ながら、受け答えもはっきりしていて身綺麗で矍鑠としたセルヒオおじいちゃん。メガネやペン型の小型カメラの扱いに多少不安を残しつつも、きちんと部屋を周りターゲットを特定し、調査を報告する立派な探偵さんでした。
女性が圧倒的に多いホームだったので、入ってすぐ噂の新人としてモテモテになっているおじいちゃんの姿に思わず笑顔になりました。にも関わらず、肝心のターゲットだけは中々難航不落なのもスパイ映画の醍醐味かw

家に帰りたいと門に張り付いているおばあちゃん、お母さんがまだ健在だと思っていて毎日電話を続けているおばあちゃん。そんな入居者たちの姿は見ていて悲しい気持ちになったものの、いくつになっても恋バナに花を咲かせてニコニコとしているおばあちゃんたちに癒される映画でした。
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