ジャックシューチャー

グリーンランドー地球最後の2日間ーのジャックシューチャーのレビュー・感想・評価

3.3
「はい、それではどうやら2日後くらいに人類滅亡級の隕石がぶつかるみたいなんで皆さん注意しといてくださいね〜」という身も蓋もない状況に陥った時に主人公一家はどんな行動をとるのか。我々は何ができるのか。

地球崩壊規模の隕石が急接近してくる、いわゆる「隕石による地球滅亡もの」
この手の映画では「ディープ・インパクト」(1998年)や「2012」(2009年)といった超傑作があるけど本作もまたよかった。

物語上フォーカスが当てられるのは重要国際機関の科学者でもなければ宇宙飛行士でもなくあくまで市井の一般市民で、終始ここに徹底して絞られているという設定は実はそう多くない気がする。

極限状況に陥った時には人の醜悪的な本性が曝け出されるという描き方が多いと思うけど(これについては「2012」がお墨付きに最高、何と言っても醜悪性を曝け出すのが主人公だから)、本作はそれよりもむしろ善意の部分を中心に描いているのが意外にも斬新だった。
どんなに絶望的な状況であろうとそれでもなけなしの良心を振り絞ろうとする人々の姿には泣かされるし、人はまだまだ捨てたもんじゃないという前向きなメッセージが感じられた。

「アルマゲドン」(1998年)とかに比べて滅亡型ディザスター・ムービーとしては地味かもしれないけどこれはなかなかの佳作だ。自分だったらどうするのかとどうしても考えてしまう。
おもしろかった!!