地獄の異世界スローライフを強制的にお楽しみあれ映画。
鑑賞側を不快にさせる映像効果、音響が非常に興味深かった。監督は元は短編映画畑らしく、瞬間的なインパクトを残す演出が多々あるように見えた。
新居を探すカップルが閉じ込められたのは家々が無限コピペで並ぶ街並み。謎の赤子を配達され「育成したら解放するよ」とだけ。子育ても日常生活も様々な特殊環境に阻まれて全く味気ない。明らかに偽物だがリアルな世界。
人生の中で家庭を築くという行程の縮図を、ネガティブな側面だけ誇張して体験させられる極限スリラー。(幸せの既存通念における現代社会風刺?)
以下ネタバレ注意
冒頭カッコウの托卵シーンから始まって、ラストに七三星人の托卵終了で終わるのが良くまとまっていて分かりやすかった。
七三が道路の隙間から逃げる空間のぐにゃぐにゃわちゃわちゃ感が今までのスローな流れを断つ情報密度で好き。