結構最初の方の今日はどんな世界だったって台詞とか、高校生が北関東の郊外を歩いてて歪みギターが鳴っててって、これ大丈夫かな?なんて思って見てたけどいつからか食い入るように見てしまって、見終わった後もなかなか気持ちが抜けなかった。見て何日かたっても時々佐々木たちのことを思い出す。
昔の友人の記憶を軸にそこから主人公が自分の人生と向き合って折り合いをつけたり、過去とちゃんとお別れをしたり、未来に向かって進んだりっていう話なんだけど、なんかそういうふうにまとめてしまうとこの映画を見て好きだと思った部分が抜け落ちてしまう気がする。
しょうもない調子乗りな人のことも、恋人に未練たらたらでちゃんとお別れできないでいる気持ちも、自分のキャリアをうまく進めていけなくて自嘲して笑う顔の悲しさも、そこはかとない貧しさとそれをなんとなく隠しながら強がってる素振りと、それに気づかないふりをし続けることも全部なんか知ってるなって思う。
上映前に出演者の人たちによる挨拶みたいな映像が流れて、なんか圧強いな?って思ってたけど見終わったらそりゃあの挨拶になるなって感じ。
すごい良いもの見れた。
自分の葬式でもあれやりたい。