あまのうずめ

グッバイ、レーニン!のあまのうずめのレビュー・感想・評価

グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)
3.4
母が心臓発作で倒れ昏睡状態になり、その間ベルリンの壁は崩れる。母は奇跡的に目覚めるがショックを与えてはならないと医師に言われ、息子のアレックスは熱烈な社会主義活動家の母に事実を隠すことにする。


▶︎ベルリンの壁崩壊前後のドイツの様子も含んでいる。母の為に芝居をし、周りもアレックスの頼みに応じていく姿がコミカルで優しい。義兄のシーンは笑えて同僚デニスは特技を生かしアレックスに付き合う。姉と恋人のララは事実を言うべきだと言う。娘と息子の母への愛の示し方の違いが出ている。

殺風景とも言える東ベルリンの建築やインテリアはバウハウスを思わせられた。アメリカの影響の強い西の様子とは対照的だが郷愁を感じる。

作中キューブリックやフェリーニ作品のオマージュもあり、印象的な色彩やオープニングのコラージュ映像含めアート性があった。

レーニン像の件やラスト元宇宙飛行士イェーンのシーンは良かった。