ソラアユム

グッバイ、レーニン!のソラアユムのレビュー・感想・評価

グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)
3.3
第二次世界大戦の敗戦により、東西に分断されていたドイツの統一により激変する社会状況を東ドイツに身を置く家族を通して描かれる。

ベルリンの壁崩壊を機に西ドイツの人々や文化が一気に東ドイツに流れ込む。社会主義から資本主義へと国家体制はシフトし、古き良き東文化は廃れ西ドイツの自由でアメリカンな文化が押し寄せ、世界は見違えるような変貌を遂げる。

社会主義に愛を捧げる母は心臓発作で昏睡状態のまま東西ドイツ統合の日を迎え、すっかり資本主義に染まった世界で8ヶ月という長い眠りから目を覚ます。息子アレックスは担当医に大きなショックを母に与えないように宣告され、社会主義の終焉を隠そうと奔走する。そんなアレックスの母に対する愛は時に異常ともいえるが、そんな彼に周りの人々は協力し、嘘で固められた世界が始まる。

ドイツ映画を普段見ない私にとってはコメディーの部分はあまり笑えなかった(何処にコメディー要素があったのかすらわからない(汗))し、ストーリーは淡々と進み派手さはないものの、ドイツという国の現代史を知るうえで観ておいて損はない作品だと思います。アレックスの同僚がめちゃめちゃいい人で面白かったので、彼にもう少しスポットを当てて欲しかった。