このレビューはネタバレを含みます
凄くいい青春映画!こりゃ一本以上取られました。吉田玲子が流石の脚本なのもあるけど、監督が凄く良いと思う。女優も男優も可愛く撮れてる。出演者のこと皆好きになれる、幸せな映画。
そう…みんな…伊藤健太郎やっぱりいい役者じゃん勿体ない。このポジション安心して任せられるホープだったのに。顔整ってるけど挙動で絶妙に陰キャラ感出してるし、情けなさとか青さの表現が上手い。
初主演の工藤遥もとても良い。というか、彼女を撮る腕が素晴らしい。クライミングもそうなんだけど、伊藤健太郎と会話するシーン二つとも彼女の撮り方が非常に良い。沈黙するシーンなのに、その表情の変化に息を呑む。そんな芝居をした彼女もやっぱり素晴らしいと思います。
脇を固める若手も皆良くて。伊藤健太郎とは違うタイプの陰キャラ(彼よりも弱そうででも芯は彼より強い)を演じた鈴木仁。モラトリアムに悩む系ギャルが今一番似合う吉川愛。大根仁作品での狂気演技がインパクト強すぎてそういうイメージだったけど、普通に可愛い役やったらメッチャ可愛かった小野花梨。ムサい先輩役の両角周と田中偉登もgood。
てかそうだよな…勝ち負けじゃないんだな…。人と比べてどうとかそんなの関係ない。それを台詞にせずに伝える作品だった。伊藤健太郎が卓球で負けてから工藤遥のクライミングを見せる。そこに説明しすぎなダサさがなくてスマート。