門倉カド

のぼる小寺さんの門倉カドのレビュー・感想・評価

のぼる小寺さん(2020年製作の映画)
3.0
一生懸命の素晴らしさ。背中で教えられる青春ドラマ!!

【賛否両論チェック】
賛:小寺さんのひたむきな姿を見ているだけで、一生懸命何かに取り組むことの素晴らしさを教えられるよう。そんな彼女に感化されて、少しずつ変わっていく主人公達の様子も、観ていて微笑ましい。
否:似たようなシーンが多く、展開もかなり淡々と進んでいくので、興味を惹かれないと退屈してしまいそう。

 何かに一生懸命になることへの恥ずかしさや抵抗感から、どうしても斜に構えてしまいがちな思春期。そんな中にあって、誰に何を言われても、とにかくひたすら自分の夢を追って、目の前の壁を登り続ける小寺さんの姿は、純粋に一生懸命頑張ることのカッコよさを教えてくれるようです。
 そして本作では、そんな小寺さんの周りで起こる、人間達の小さな成長の数々も印象的です。最初はぬるま湯に浸かっているだけだった近藤や、自分からは何も出来ずにいた四条、自分の夢を追えずにいたありかや、なんとなく学校生活から逃げていた梨乃等々。みんな小寺さんから直接何かを教えられた訳ではないのに、その熱中して頑張っている姿を目の当たりにしているだけで、それが少しずつ自らを成長させていくエネルギーへと変わっていく姿が、とっても微笑ましく映ります。特に近藤の変わりっぷりは、まさに圧巻ですね(笑)。
 ただ展開そのものは、特に大きな事件が起きるわけでもなく、とにかく淡々と同じようなシーンが進んでいく感じなので、人によっては退屈してしまうかも知れません。それでも、主人公達の一生懸命な姿からいろんなことを教えられるような、そんなステキな青春映画ですので、是非チェックしてみて下さい。
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