つっきー

DAU. ナターシャのつっきーのレビュー・感想・評価

DAU. ナターシャ(2020年製作の映画)
5.0
目眩がするようなリアリティ
これほど全てのシーンが自分を惹きつけ、鑑賞者の中にじわじわと入り込み、そして最後には破壊し消えない傷を残すような作品に出会ったことがない。
これほどまでの質量を持ったリアリティの前に、ひざまずかずしてどうしえようか?

観賞後にうしろのほうの席で中年の夫婦か恋人らしいカップルが長くて退屈だとか怒りすら覚えるとかエンドロールの暗闇の中で口にしていた。
早々と劇場を出る観客もいた。
抗議の意味で、大きく拍手をしてやろうかと思った。
灯りがつくと、それができない自分がいた。
小さくぱちぱちと、掌を合わせた。
つっきー

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