オザキ

東京リベンジャーズのオザキのレビュー・感想・評価

東京リベンジャーズ(2021年製作の映画)
3.8
最初に。
みんな言ってるけど、冒頭シーンは間違って孤狼の血LEVEL2のシアターに入ってしまったんかと思うぐらいガチの暴力の画作りしてて「それはパク・フンジョンとかが撮るやつなんよ!」ってノブが苦言を呈していました。トレイラーで観てた雰囲気と違う!いや好きなやつだけども。
ヤンキー青春ものを見にきたのに急にテアトル系列でかかってる韓国ノワールが始まったら普通にびっくりしちゃうじゃん。

そしてこれもみんな言ってることなんだけど、普段「劇伴が過剰」と思うことはあっても「各チームのテーマソングが足りねえなあ」と思ってしまうことなんてないのよ。
それもこれも、「喧嘩」というアクションの一つのジャンルをHiGH&LOWが自分の陣地に引きこんじゃったからなんだなあ…。HiGH&LOWに親しんでる人ほどこの症状が重い傾向にあるので、私のTwitterのTLには「聞こえるはずのないチーム毎のメインテーマが聴こえた」等の副作用も見られました。HiGH&LOWは映画史に妙なエポックを刻んでしまった。大好きです。

原作未読者(購入済み)としては、現実味がなくなってギャグ調になってしまいそうな漫画のヤンキーキャラをデザインごと実写化が得意なキャストに落とし込んで、混ぜて、長尺で描いてくれたのでス〜〜〜と世界観に入り込めました。
ちゃんとヤンキーがかっこよかった。
あと個人的な推し俳優である磯村勇斗氏の、10年間の地獄と10年前の青春のはざまで朗らかに絶望する屋上のアッくんが絶好調すぎて泣きました。演技が良すぎて泣きました。

タイムリープの仕組みは至極シンプルで、「過去が変われば未来が変わる(存在の矛盾とか未来の分裂等は無し)」ため、SF設定に頭を使う必要がなく、素直に物語を終えるのも気安い。
総合的に、すご〜〜〜く楽しみました。
実写化俳優たちを実写化でちゃんと使いまくるという手は上手い。
本人たちも二次元キャラクターに合わせる、ということを既に体得してるからスタート地点が高いよね。

追記
タイムリープの方程式が映画『LOOPER』とよく似ているのでタイムリープ拷問とかあると嬉しいです。
『LOOPER』の時間差拷問は革新的なのでおすすめです。
オザキ

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