オザキ

アメリカン・ユートピアのオザキのレビュー・感想・評価

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)
4.3
歌とダンス、語りが頭から終わりまで駆け抜けていく、切り取りようのない「繋がり」のあるショーなのに、どこを切り取ってもかっこいいという魅力的な矛盾を抱えたショー。
そんなサウンドもビジュアルも卓越した圧倒的なアートを、的確に政治を扱う意図的な「パフォーマンス」が裏打ちする。
「アートは政治に干渉してはいけない」という戯言を一蹴して、アートが社会に与える影響力を自覚的に、シリアスに、そしてユーモラスに表現し切った「希望のアート」。
歌うためには、踊るためには、そしてそれを観るためにはアートが生まれる「社会」をひとりひとりが刺激していかなければならない。
そのためには排除ではなく連帯を、「繋がり」を見つけていく必要がある。
そしてそれは、アートの役目でもある。

政治的ってアーティスティック!
オザキ

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